トラス構造で広がる大空間 操糸所
1872(明治5年)に建設された「長さ140.4m・幅12.3m、高さ12.1m」木骨レンガ造平屋建ての建造物。操業当初はフランス式の繰糸器300釜が設置され、世界最大規模を誇りました。採光のためフランスから輸入した大きなガラス窓や、屋根の上には蒸気抜きの越屋根が取り付けられています。小屋組みにトラス構造を用いることで、建物の中央に柱のない大空間を作り出せました。これによって作業しやすいうえ、大きな機械を置くことが可能になりました。
※当時の日本にはガラスを製造する技術がなくフランスから輸入し使用しました。現在では、1965年(昭和40年)以降に設置された「ニッサン製の自動操糸機」がそのまま残されています。
※操業当初の器械類は、片倉工業株式会社が長野県岡谷市「市立岡谷蚕糸博物館」へ寄贈し保存されています。
